前衛短歌運動時代の岐阜歌壇を代表する2つの同人誌「斧」と「假説(かせつ)」。小瀬洋喜、平井弘、黒田淑子らに代表される「斧」と、赤座憲久、百々登美子、平光善久らの「假説」は、互いに切磋琢磨しながら内容を深めていきました。
この動きは、「短歌」や「短歌研究」といった短歌総合誌も大いに注目し、いくつもの特集が組まれたほどでした。
岐阜歌壇では、すでに戦後すぐから、各地で短歌グループが結成され、短歌雑誌が刊行されますが、それらは地域に軸足を置きながらも、全国歌壇の動向を意識した活動を展開していました。
その地域的な風土が反映したのでしょうか。「斧」と「假説」に集った先鋭的な歌人らも、全国的な前衛短歌運動に共振し、独自の視座をその運動に盛り込んでいきました。そのような運動の過程で、寺山修司、塚本邦雄、岡井隆ら「前衛短歌運動」の旗手といわれる歌人や、名古屋の春日井建らとの交流が生まれ、小瀬洋喜と岡井隆の間の<私性>をめぐる大論争も生まれました。
岐阜県と前衛短歌運動のかかわりは、これまでにも取り上げてきましたが、今回は特に、岐阜の歌人が前衛歌人らとどのように関わり、作品や歌論を研ぎ澄ま澄ませていったかを検証します。
■ 会期
2020年9月12日(土)~2021年3月31日(水)
※期間中、火曜日休館。火曜日が祝日の場合は開館し、翌日振替休館。
※年末年始は12月29日から1月3日まで休館。
■ 開館時間
9月~11月=9:00~17:00
12月、1~3月=10:00~16:00
■ 会場
古今伝授の里フィールドミュージアム 和歌文学館
■ 入館料
大人320円、小人110円
■ 主催
古今伝授の里フィールドミュージアム
■ 後援
岐阜新聞社 岐阜放送
■ 新型コロナウイルス感染症予防のため、館内の人数を10人程度としますので、状況によってはお待ちいただくことがあります。